種別・分類 | とる・つくる・運ぶ(生産・運搬用具) |
アイヌ語名 | クヨイ kuy-oy |
和名 | 動物の膀胱で作った水入れ袋 |
サイズ(mm) | 縦204 横110 |
材料・材質 | 熊か鹿の膀胱 |
製作者 | 前田はるあんて |
収集(製作)時期 | 未確認 |
収集(製作)地域 | 荷負 |
説明1(使用場所・方法) | 「クヨイというのは「クイ=小便、オ=入る、ヒ=ところ(小便の入るところ)」がなまったもので、動物の膀胱のことです。昔、アイヌは鹿の膀胱を取ってそれをきれいに水洗いし、風船のようにふくらませて乾燥させたものを、氷のうや水筒がわりにして使いました。(文献1-P167)」▼ |
説明2(製作方法) | 「鹿の膀胱をこのようにふくらませるには、よく水洗いした膀胱の中に水を入れて揉みます。揉んで柔らかくしては、水を足しながら少しずつふくらませていきます。だんだん大きくなり透きとおって見えるくらいになると中の水を捨てて、髄のある沼がやを口にさして空気を吹きこみます。いっぱいにふくらませて口をしばって干しておきます。皮の厚さはその用途によって加減します。水筒や氷のうのように水を入れて使うものは、あまりふくらませすぎると穴があく心配があるので、あまり薄くしませんが、イパプケニ(鹿笛)を作るときは、良い音色を出すためにできるだけ薄くします。鹿の膀胱は、水が一升五合(二・七リットル)くらい入るほど大きくふくらますことができますが、熊の膀胱は小さいのであまり使いません。ちなみに熊は冬眠する動物だけあり、腹の中の大部分は胃袋になっています。(文献1-P167)」▼「シカの膀胱(文献2-P117)」 |
博物館資料No. | NAH-M-19910383 |
収蔵場所 | 平取町立二風谷アイヌ文化博物館 |
文化財指定 | 国指定重要有形民俗文化財 |