種別・分類 | 祈る・祝う(祭祀・儀礼用具) |
アイヌ語名 | ネウサラカムイ newsar-kamuy |
和名 | 山で捕った熊の話し相手になる神 |
サイズ(mm) | 長620 径36 |
材料・材質 | 獲った熊を一晩置くとき |
製作者 | 萱野茂 |
収集(製作)時期 | 昭和47年 |
収集(製作)地域 | 二風谷 |
説明1(使用場所・方法) | 「熊狩りに行き、ずーっと山奥で、しかも日暮れ近くに熊を仕止めたときは皮をはいだりすることもできないので、腐敗するのを防ぐためにチュププスといって腹を裂き内臓だけを取り出して、その日一晩はそこにそのまま置いて帰ります。そのようなときに、このネウサラカムイという熊の話し相手の神を造り、熊のそばへ立てておくのです。(文献1-P263)」▼「こうして造ったネウサラカムイを死んだ熊のかたわらに立て、「熊の神様、今日は日も暮れましたので村へ一緒に帰ってもらうこともできません。明日の朝早く、村人たちとともにお迎えにまいります。どうぞそれまでこの場所でお待ちください。あなたの話し相手としてこのネウサラカムイを造りました。今夜一晩このネウサラカムイと一緒にお過ごしください」といい聞かせます。(文献1-P264)」▼ |
説明2(製作方法) | 「シナノキの皮、ヨモギ(文献3-P195)」▼「このネウサラカムイは、ごく簡単に手近にある木を使って造られるものですが、ケネ(はん)の木やパセニ(さわしば)、それにソコニ(にわとこ)の木は使ってはいけないとされていました。造り方は、木の上端を斜めに切って顔にし、そこに左上の方から右下の方へ斜めに一筋刃物を入れます。これはパロ(ロ)です。そしてその下の方に、チセコロカムイのときと同じように一段に三か所ずつ三段、エラペロシキという削りを入れます。その下に帯のかわりにしなの木、あるいはぶどうづるの皮を結んで、そこに刀を作って差します。刀は本来ならばよもぎで作るのですが、手近にないときは、さきほどの三種類の本以外の木の枝で万を作り、つばのかわりにしなの木の皮を巻きつけたものを差します。(文献1-P263)」▼ |
博物館資料No. | NAH-M-19910926 |
収蔵場所 | 平取町立二風谷アイヌ文化博物館 |
文化財指定 | 国指定重要有形民俗文化財 |