火箸

種別・分類 住まう(住居・家具等)
アイヌ語名 アペパスイ
ape-pasuy
和名 火箸
サイズ(mm) 長495・494
材料・材質 木製
製作者 萱野茂
収集(製作)時期 1955~/昭和30年代
収集(製作)地域
説明1(使用場所・方法) 「子供のころ、隣りに住んでいた貝沢おろあっのというお婆さんがこの木製の火箸を使っておられました。遊びにいっては、火箸でいろりをかき混ぜたり、柔らかくなった木灰をひたひたと叩いて、いつも叱られたものでした。「灰を叩くことは火の神様がいちばん嫌うものだよ。目の前で火箸がぱたぱた音をたてて動くと、それと一緒に火の神様も目をぱちぱちさせているものだから、火の神がおこっておまえに罰をあたえるものだよ」などと聞かされながらも、子供は同じことをくり返していたものでした。いろりの中に火箸を立てておくことは火の神様が嫌うので、炉ぶちにもたせて横にしておくものです、と注意されたこともありました。これは、目の不自由なお婆さんが、火をたくためにいろりのところへ頭を下げても、火箸で額や目にけがをしないようにという注意です。テクサイカレ ポホカシ エウシエウシ(太い火箸を手にとって、息子を強く強く殴りつけ)」などと出てきます。(文献1-P100)」
説明2(製作方法) 正式な火箸の木。火箸にはコメの木を使う。▼「これは木製の火箸です。エソロカンニ(はなひで)というかん木で作ったものです。この木は、幹の太さは二~三センチくらいで、木質が堅く燠をはさんでも燃えにくいということなどから、火箸を作る木として選ばれたものです。(文献1-P100)」▼
博物館資料No. NAH-M-19910576
収蔵場所 平取町立二風谷アイヌ文化博物館
文化財指定 国指定重要有形民俗文化財

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